モノは私たちが本当はどういう人間なのか、どういう人間になりたいのかを映し出している

本棚の整理をするたびに手にとって読み返してしまう本がある。世界中のあらゆる視点のモノたちを紹介している「レアモノ大図鑑」。ある人にとってはまったく当たり前なモノなんだけど、ある人にとっては、びっくりするくらい不思議なモノ。なのでそれらを一括りにレアモノとは言えないかもしれないけれど、お国変われば、ところ変われば的な、他にはないモノの紹介の仕方をしている本。


人間はモノの中で暮らすのを好む。それが私たちの持って生まれた性質なのだ。もしかしたら根本的な本能によるものかもしれないが、とにかくモノが好きである。人はモノに囲まれている。モノが便利でも不便でも、装飾的でも非装飾的でも、美しくても醜くても、ありきたりであっても珍しくても、とにかく自分たちのアイデンティティーを示す手がかりとしてあちこちに残すのである。その手がかりとは、文化、国、政治上のイデオロギー、宗教、性的趣向を指していて、モノは私たちが本当はどういう人間なのか、また本当はどういう人間になりたいのかを映し出している。


全ページフルカラー、写真も綺麗なのでパラパラめくっているだけでも楽しい。


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hirock

アパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザインを経て2011年独立。表現の場を選ばないメディアクリエイターとしてのキャリアをスタート。ファッション誌GRINDでの連載をはじめメディア各方面にてグッドデザインアイテム、最新のガジェットを紹介。著書に『I LOVE FND ボクがコレを選ぶ理由』。

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