何でもないたわいもない話が好きだ。それはただダラダラとした道筋のない話という意味ではなくて、どうでもいい話なんだけど、その中にどこかニヤッとしてしまう部分がある話。短くてシンプルなんだけどセンスのいい小話。美容室で髪を切りながら、カフェでお茶をしながら、電車のシートに並びながら、そんな話を聞いたり、したりする時間が好きだ。話し相手が見つからないときは、ラジオか本に頼ればいい。テレビにそれを求めることは難しいが、ラジオと読書にはまだその贅沢が残されている。ひとり語りのシンプルな話が聞けて、そこにはこちらが想像する小さな余白が残されている。さくら ももこさんの「もものかんづめ」は、そんなたわいもない、贅沢な話が聞ける大好きな本だ。
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