PINK

土岐麻子さんの新アルバム「PINK」がすごくいい。

聞き心地がよくって、おしゃれで、なんだかウキウキしちゃう。

ドライブにもよく合うんだな。


シティ・ポップの先人達は、当時、つねに新しい挑戦をし続けて時代の気分を切り拓いてきたのだと思います。 そのサウンドや世界観を、いま、単に懐かしい音楽としてオマージュし「これがシティ・ポップです、そういうジャンルです」と言ってしまうシーンに違和感を感じてきました。 先輩達が表現してきたように、“街の人の音楽”をつくりたい…それはこれまでも私の課題でしたが、今回の制作では特にそのことをずっと考えていました。 
タイトルの”PINK”は…たとえば夢の色のこと。 現実を塗り替えるのが想像力だとするならば、その色のイメージがピンクでした。 このアルバムが皆さんの想像力のお供になってくれたら最高だなという願いがあります。 また、肉の色のこと、それは透けた肌の色のことでもあります。孤独な時、人が求める安心は、たとえばピンクの向こう側にあるかもしれません。 このアルバムが誰かの人肌のようなものになってくれたら、これまた最高です。
 サウンドプロデューサーは、トオミヨウさんです。彼のソロアルバムを聞いて以来、ずっと一枚丸ごと一緒にやってみたいと思っていました。 彼の曲には都会的で孤独で甘美的な”独特な気分”があります。 過去に提供してくれた楽曲に詞をつけたとき、面白いようにすらすらと言葉が出てきたので、私の”独特な気分”との相性もよいと知っていました。 帰りの地下鉄や夜の車に異常に似合うアルバムになったと思います。聴いていると、街に恋をするように、 我ながらドキドキします。 皆さんがどう聴いてくれるのか、これまたドキドキです。 あなたの景色が、ピンクに染まりますように…! 

 土岐麻子


https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B01MXJDAJQ/hrhv-22





hirock

アパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザインを経て2011年独立。表現の場を選ばないメディアクリエイターとしてのキャリアをスタート。ファッション誌GRINDでの連載をはじめメディア各方面にてグッドデザインアイテム、最新のガジェットを紹介。著書に『I LOVE FND ボクがコレを選ぶ理由』。

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