Six Feet Under

新しいものが次から次へと公開され、過去の作品はどんどん埋もれていってしまう昨今。新着作品であれば、ストリーミングサイトのトップに繰り返し現れたり、オンタイムで話題になっていることから接点は作りやすいのだが、埋もれてしまった過去の遺産の中から自分好みのフィットした作品に巡り合うのは極めて難しい。今回紹介する「シックス・フィート・アンダー」は、2001年にアメリカで公開された17年も前の作品。時代背景で言えば「24」も同じ年に公開されている。お恥ずかしながらタイトルすら知らなかったのだがドラマ好きの知人からすすめられ、すぐにハマった。どんなにテクノロジーが進化してコンピューターによるアルゴリズムが発達しても、同じ価値観を共有できる人間の情報に勝るものはないとあらためて認識した。


父親を亡くした葬儀屋一家、大きくは「死」をテーマにした作品で、一瞬、食わず嫌いをしてしまいそうではあるが、見始めてみるとまったくそんなことは無かった。「アメリカン・ビューティー」の鬼才アラン・ボールが企画・製作総指揮・脚本・監督を務め、サバービア(郊外移住者)の空虚さを見事に描いた「アメリカン・ビューティー」同様にシニカルで、ブラックユーモアを上手にまぶした作品になっている。個性豊かなキャラクターたちの人間関係がとても面白い。エピソードの冒頭は必ず誰かの死に際から始まるのだが、不謹慎を承知で言えば、そこも楽しみの一つになってくる。シリアスとユーモアが絶妙なバランスで、スタイリッシュに描かれている。かなり好みな世界観だった。


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hirock

アパレルブランド「A BATHING APE®」のグラフィックデザインを経て2011年独立。表現の場を選ばないメディアクリエイターとしてのキャリアをスタート。ファッション誌GRINDでの連載をはじめメディア各方面にてグッドデザインアイテム、最新のガジェットを紹介。著書に『I LOVE FND ボクがコレを選ぶ理由』。

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