NHKスペシャル「又吉直樹 第二作への苦闘」


普段は会社員をやっている人が、初出場した大きなスポーツの大会でいきなり優勝を勝ち取るようなものなのか。

芥川賞の凄さや歴史も何も分かっていないながら、「お笑い芸人の又吉が芥川賞を受賞!」というニュースを初めて目にした時は鳥肌が立った。お笑いのことも詳しくないし、ピースのファンでもないですが、又吉すげーっ!と思わず声に出していたのを覚えています。

お笑い芸人でありながら作家。2つの業種で表現者として成功を収めた又吉さん。とりあえず彼はかなりの努力家なのだろうという想像はできても、二足のわらじを履いて生きていく、その苦悩はやっぱり本人にしか分からない。

待望の第二作目となる長編小説「劇場」の連載スタートを目前に、NHKスペシャルでこの二作目の執筆現場に密着したドキュメンタリーが放送されます。ヒット作に次ぐ新作ということで期待とプレッシャーがのしかかる中、どうやって言葉を紡いでいき、新しい作品を生み出していくのかとても気になります。

東京都内の、とある場所にある、築30年の風呂なしアパート。6畳一間。この部屋を選んだのは、食うにも困った時代を自分に忘れさせないためだ。2015年に「火花」で芥川賞を受賞した、又吉直樹(36歳)の仕事場である。処女作「火花」は、250万部という驚異的なベストセラーとなった。本など読んだこともない若者達が、漫画を読むように手に取り、初めて小説の面白さに触れたという者も多い。しかし、純文学では、処女作が最大のヒットとなり、そのまま消えていく一発屋も少なくない。今、又吉直樹は、このストイックな部屋で第二作の執筆に挑んでいる。作家としての真価が問われる、大きな正念場である。
しかし、なかなか物語は立ち上がっていかない。売れっ子芸人でもあり、執筆の時間も限られている。最も苦悩しているのが、文学性と大衆性を両立させることである。文学などに関心のない若者たちに読んでもらえるものとはどんな作品なのか。睡眠時間を削り、魂を削りながら苦闘を続ける。 
番組では、又吉直樹の第二作の執筆に密着する。私たちが普段見ることのできない、ひとつの作品が生まれるまでの創作の過程を、カメラは克明に記録する。


<NHK総合>

NHKスペシャル「又吉直樹 第二作への苦闘」

2017年2月26日(日)  午後9時00分~9時49分

http://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=09250&f=prfb


【追記:2/27 15:00】

見逃してしまった方は再放送をチェック!

<NHK総合・再放送 >

3月1日(水) 午前0時10分(2月28日深夜)~


はなえ

福岡県出身の女の子。
好奇心旺盛で熱しやすく飽きっぽい。
直感で生きてすぐ後悔する。
https://www.instagram.com/tanohanae/